小学校入学までに育てたい力|遊びと生活体験で育つ「レディネス」

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乳幼児期に大切なのは、文字や計算をどれだけ就学前にできるようにするか?ではありません。
就学からの学びをスムーズに始めるための「レディネス(準備性)」を、日々の生活や遊びを通して十分に育むことです。


レディネスとは?

「レディネス」とは、子どもが新しい学びや行動を受け入れるために必要な「心や体の準備」が整っている状態のことです。
小学校で学ぶ内容も、就学前の生活体験や遊びが基礎になっています。

事例① 数の学習

おやつをお皿に分けたとき、兄弟が「こっちの方が多い!」と言い合うことがあります。
「じゃあ、数えてみようか?」「同じ形のはあるかな?」と促すと、子どもは嬉しそうに数を数え始めたり、形を比べたりし始めます。

このような場面が、数や形を認識するレディネスを育む日常の学びです。
「ひとつずつ数える」「比べて多い少ないや違いを見つける」ことが、やがて計算につながっていきます。


事例② 文字の学習

文字を書く前に大切なのは、鉛筆を持って線を引く経験です。
お絵描きや塗り絵を楽しむ、ぐるぐる渦巻きを描いて、どこかで止める!なんてことが、手や指や腕の動きを育て、文字学習の準備になります。

さらに、親子で絵本を読み聞かせする時間は「言葉への関心」を高め、自分でも声を出して読みたくなるのです。
これも立派なレディネスです。

事例③ 社会性

兄弟や友達と一緒にカードゲームをする。砂場で一緒に山を作る。何人かで「だるまさんがころんだ」
遊びなど。その中で勝ったり負けたり、ルールを守ったり破ってしまったり…。

そんなやり取りの中で「楽しい」「悔しい」を感じながら、子どもは社会性を身につけていきます。
「困ったことを経験して、どうしたらいいか考える」これも学校生活を始めるうえで大切な準備です。


事例④ 体力・運動のレディネス

小学校に入ると、体育の授業や休み時間の外遊びで、走ったり、跳んだり、ボールを投げたりすることが求められます。
そのためのレディネスは、乳幼児期の外遊びや体の使い方の体験で育ちます。

  • 公園で鉄棒や雲梯に挑戦する。 片足で何秒立っていられるか? けんけんぱやスキップ遊び
  • ボールを投げたり転がしたりする。
  • 思いきり走り回る。サッと行動する。ぱっと止まる。階段を数えながらのぼる(1段・2段ずつ)

こうした遊びが、体のバランス感覚や持久力を自然に育ててくれます。

親御さんへのメッセージ

「まだできない」ではなく「まだ準備が整っていないだけ」と考えると、親も子も気持ちが楽になります。親子で挑戦するのがポイント。小さい子は大きい子がするのを見て真似しながら学びます。
乳幼児期にこうした遊びや生活を一緒に楽しむことが、学びの芽を育てる一番の方法です。


まとめ

  • レディネスとは「学びの準備」のこと
  • 数・文字・社会性・体力…すべて遊びや生活体験の中で育つ
  • 無理に先取りするより、日常を大切にすることが未来の学びにつながる

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